紅茶

紅茶≪こうちゃ、black tea≫とは、摘み取った茶の葉と芽を乾燥させ、もみ込んで完全発酵させた茶葉。もしくはそれをポットに入れ、沸騰した湯をその上に注いで抽出した飲料のこと。なお、ここでいう発酵とは微生物による発酵ではなく、茶の葉に最初から含まれている酸化酵素による酸化発酵である。

ヨーロッパで多く飲用されなおかつ世界で最も紅茶を飲むのはイギリス人で、朝昼晩の食事だけでなく、起床時、午前午後の休憩にもお茶を楽しむ。このため、茶器、洋菓子なども発達し、洗練された。なお紅茶の文化は18世紀にアイルランドに伝わり、2008年現在国民一人当たりの消費量ではアイルランドがイギリスを抜いて世界一となっている。

紅茶の語源はその抽出液の水色≪すいしょく≫から、また、英語のblack teaはその茶葉の色に由来する。

お茶イベント

紅茶のできるまで

現在の紅茶の製造法は、19世紀中頃、イギリスが中国紅茶の製法を参考に、インドアッサム種を用いて製造した方法が改良されたものである。 紅茶の製造は以下の工程からなる。

生産≪栽培、収穫≫ ⇒ 萎凋 ⇒ 揉捻 ⇒ 玉解 ⇒ 篩分 ⇒ 揉捻 ⇒ 発酵 ⇒ 乾燥≪⇒ 抽出

簡単に言ってしまうと、収穫した茶葉を放置し、しおれさせた後に揉み潰してまた放置、茶葉が褐色に変化したところで乾燥させる。という工程の並びになる。しおれさせる工程を萎凋、揉み潰す工程を揉捻、茶葉が褐色に変化するのを待つ工程を発酵と呼ぶ。

従来は、茶葉の形状を残し、針状にまとめたもの≪リーフタイプと呼ぶ≫が一般的であったが、近年では、揉捻の際茶葉を磨砕し細かくしたもの≪ブロークンタイプと呼ぶ≫が増えている。萎凋を浅くしたブロークンタイプのもの≪CTCタイプと呼ぶ≫や、萎凋前の茶葉を裁断して作るもの≪レッグカットと呼ぶ≫もある。

「もともと東アジアにあった茶の葉が、ヨーロッパへの輸送中に発酵してしまったことから紅茶が生まれた」や「中国人が発酵してしまって売り物にならなくなった茶葉を西洋人に売りつけた」というのは俗説である。前述の通り、紅茶における発酵は、茶葉に含まれている酸化酵素による発酵である。すでに製品として仕上がっている茶葉が、ヨーロッパへ運んでいるうちに発酵して紅茶になる、ということはない。

萎凋

次工程での加工のため、茶葉に含まれる水分量を調節する工程。実際には、萎凋棚に生茶葉を広げ、通風環境下で18時間程度静置する。通常茶葉の重量が元の茶葉の55%に減少するまで行なう。この操作により、茶葉は柔軟になる。また、この際萎凋香≪いちじく様の香りといわれる≫を生じる。

香りの強いダージリン紅茶の場合は、この萎凋を強くし、茶葉の重量が元の40%になるまで行なう。一方、水色に重きをおくCTC紅茶では萎凋を弱くし、茶葉の重量が元の70%になったところで次の工程に入る。

揉捻

萎凋の終った茶葉を40分程度かけて揉み潰し、細胞膜を破壊することで紅茶の成分を抽出しやすくすると同時に、茶葉中の酵素やカテキンを浸出させ、酸素を供給して次工程の発酵を開始させる。一回の揉捻で全ての茶葉を揉み潰すのは困難なため、以下の2工程が追加される。

玉解と篩分

揉捻により塊状となった茶葉を解きほぐし≪玉解≫、細かくなった茶葉をふるい分け≪篩分≫する工程。通常器械を用いて同時に行なう。細かくなった茶葉は次の工程を飛ばし、発酵の段階で元の茶葉とあわせる

再揉捻

30分程度かけて再び揉捻を行ない、茶葉を形状を整えるとともに、揉捻を完全にさせる。

発酵

茶葉中に含まれる酸化酵素の作用を利用してカテキン類を酸化発酵させる。実際には、気温25℃、湿度95%の部屋に2時間程度静置する。この際、茶葉は褐色に変化する。

乾燥

十分に発酵した茶葉を加熱し、茶葉中の酵素を失活させることで発酵を終了させるとともに、60%近くある茶葉の水分量を3%程度にまで減少させる。

体にいいお茶探し

紅茶の生産

生産

紅茶の最大の生産国はインドで、次いでスリランカ、以降ケニア、トルコ、インドネシアと続く。中国は茶の生産全体ではインドとスリランカの間に入るが、緑茶と区別した統計がないため、詳細は不明である。

一般に高い標高の冷涼な環境で栽培されるものには、香りの優れたものが多く、強い日射の低地で栽培されたものに味に優れ≪ただし、比較的アクの強いものとなる≫、水色の濃いものが多いとされる。ダージリン、ウヴァ、キーマンなどは前者に、ルフナ、アッサムは後者に入る。一般に前者のものが高価である。近年では強い渋味を好む中近東地域で低地産紅茶の消費が増えている。

スリランカでは製茶工場の標高により、1,219m (4,000ft) 以上のものをハイ・グロウン、610m (2,000ft) 以下のものをロウ・グロウン、その間のものをミディアム・グロウンと区別している。

収穫期によっても品質は変化する。

ダージリン紅茶の場合、一番茶の採れる3・4月には、香りの優れた緑がかったもの、続く5・6月には味・香りともに優れたものが採れる。7・8月の雨期には香りのない低品質のものとなる。9・10月に採れる秋茶は主にブレンド用とされる。

セイロン紅茶の場合、産地により最高品質の茶が採れる季節≪クオリティ・シーズンと呼ぶ≫が異なる。例えば、ウヴァは7・8月、ディンブラは1・2月となる。

栽培

次の条件を満たす地域が茶樹の栽培に適するとされる。

  • 熱帯あるいは亜熱帯に属する。
  • 年平均気温13℃以上、年降水量1500ミリ以上である。
  • 弱酸性土壌である。
  • 土壌の排水性が良い。

収穫期に、乾燥した日内寒暖差の激しい日が続くと香気に優れた茶葉が得られるともといわれる。また、茶樹の栽培から茶葉の収穫にかけて人手がかかるため、安くて良質な労働力が求められることも重要である。

茶樹は、病虫害や気候の変動に比較的良く耐える植物であるが、良質な茶葉を生産するためには専門の管理士の指導のもと、比較的人手のかかる作業を含む管理が必要である。

収穫

茶の収穫≪茶摘みと呼ぶ≫は、通常人手で行なう。通常鋏などは使用しない。枝の先端の芽≪芯と呼ぶ≫と、その下二枚の葉までを摘む方法≪一芯二葉摘みと呼ぶ≫が理想とされるが、実際はもう一枚下の葉まで含めて摘む方法≪一芯三葉摘み≫が一般的になっている。高級茶葉の中には一芯一葉摘みもあり、チップを多く含んでいる。紅茶≪こうちゃ、black tea≫とは、摘み取った茶の葉と芽を乾燥させ、もみ込んで完全発酵させた茶葉。もしくはそれをポットに入れ、沸騰した湯をその上に注いで抽出した飲料のこと。なお、ここでいう発酵とは微生物による発酵ではなく、茶の葉に最初から含まれている酸化酵素による酸化発酵である。

ヨーロッパで多く飲用されなおかつ世界で最も紅茶を飲むのはイギリス人で、朝昼晩の食事だけでなく、起床時、午前午後の休憩にもお茶を楽しむ。このため、茶器、洋菓子なども発達し、洗練された。なお紅茶の文化は18世紀にアイルランドに伝わり、2008年現在国民一人当たりの消費量ではアイルランドがイギリスを抜いて世界一となっている。

紅茶の語源はその抽出液の水色≪すいしょく≫から、また、英語のblack teaはその茶葉の色に由来する。

お茶イベント
紅茶のできるまで
現在の紅茶の製造法は、19世紀中頃、イギリスが中国紅茶の製法を参考に、インドアッサム種を用いて製造した方法が改良されたものである。 紅茶の製造は以下の工程からなる。

生産≪栽培、収穫≫ ⇒ 萎凋 ⇒ 揉捻 ⇒ 玉解 ⇒ 篩分 ⇒ 揉捻 ⇒ 発酵 ⇒ 乾燥≪⇒ 抽出≫

簡単に言ってしまうと、収穫した茶葉を放置し、しおれさせた後に揉み潰してまた放置、茶葉が褐色に変化したところで乾燥させる。という工程の並びになる。しおれさせる工程を萎凋、揉み潰す工程を揉捻、茶葉が褐色に変化するのを待つ工程を発酵と呼ぶ。

従来は、茶葉の形状を残し、針状にまとめたもの≪リーフタイプと呼ぶ≫が一般的であったが、近年では、揉捻の際茶葉を磨砕し細かくしたもの≪ブロークンタイプと呼ぶ≫が増えている。萎凋を浅くしたブロークンタイプのもの≪CTCタイプと呼ぶ≫や、萎凋前の茶葉を裁断して作るもの≪レッグカットと呼ぶ≫もある。

「もともと東アジアにあった茶の葉が、ヨーロッパへの輸送中に発酵してしまったことから紅茶が生まれた」や「中国人が発酵してしまって売り物にならなくなった茶葉を西洋人に売りつけた」というのは俗説である。前述の通り、紅茶における発酵は、茶葉に含まれている酸化酵素による発酵である。すでに製品として仕上がっている茶葉が、ヨーロッパへ運んでいるうちに発酵して紅茶になる、ということはない。

萎凋
次工程での加工のため、茶葉に含まれる水分量を調節する工程。実際には、萎凋棚に生茶葉を広げ、通風環境下で18時間程度静置する。通常茶葉の重量が元の茶葉の55%に減少するまで行なう。この操作により、茶葉は柔軟になる。また、この際萎凋香≪いちじく様の香りといわれる≫を生じる。

香りの強いダージリン紅茶の場合は、この萎凋を強くし、茶葉の重量が元の40%になるまで行なう。一方、水色に重きをおくCTC紅茶では萎凋を弱くし、茶葉の重量が元の70%になったところで次の工程に入る。

揉捻
萎凋の終った茶葉を40分程度かけて揉み潰し、細胞膜を破壊することで紅茶の成分を抽出しやすくすると同時に、茶葉中の酵素やカテキンを浸出させ、酸素を供給して次工程の発酵を開始させる。一回の揉捻で全ての茶葉を揉み潰すのは困難なため、以下の2工程が追加される。

玉解と篩分
揉捻により塊状となった茶葉を解きほぐし≪玉解≫、細かくなった茶葉をふるい分け≪篩分≫する工程。通常器械を用いて同時に行なう。細かくなった茶葉は次の工程を飛ばし、発酵の段階で元の茶葉とあわせる

再揉捻
30分程度かけて再び揉捻を行ない、茶葉を形状を整えるとともに、揉捻を完全にさせる。

発酵
茶葉中に含まれる酸化酵素の作用を利用してカテキン類を酸化発酵させる。実際には、気温25℃、湿度95%の部屋に2時間程度静置する。この際、茶葉は褐色に変化する。

乾燥
十分に発酵した茶葉を加熱し、茶葉中の酵素を失活させることで発酵を終了させるとともに、60%近くある茶葉の水分量を3%程度にまで減少させる。

体にいいお茶探し
紅茶の生産
生産
紅茶の最大の生産国はインドで、次いでスリランカ、以降ケニア、トルコ、インドネシアと続く。中国は茶の生産全体ではインドとスリランカの間に入るが、緑茶と区別した統計がないため、詳細は不明である。

一般に高い標高の冷涼な環境で栽培されるものには、香りの優れたものが多く、強い日射の低地で栽培されたものに味に優れ≪ただし、比較的アクの強いものとなる≫、水色の濃いものが多いとされる。ダージリン、ウヴァ、キーマンなどは前者に、ルフナ、アッサムは後者に入る。一般に前者のものが高価である。近年では強い渋味を好む中近東地域で低地産紅茶の消費が増えている。

スリランカでは製茶工場の標高により、1,219m (4,000ft) 以上のものをハイ・グロウン、610m (2,000ft) 以下のものをロウ・グロウン、その間のものをミディアム・グロウンと区別している。

収穫期によっても品質は変化する。

ダージリン紅茶の場合、一番茶の採れる3・4月には、香りの優れた緑がかったもの、続く5・6月には味・香りともに優れたものが採れる。7・8月の雨期には香りのない低品質のものとなる。9・10月に採れる秋茶は主にブレンド用とされる。

セイロン紅茶の場合、産地により最高品質の茶が採れる季節≪クオリティ・シーズンと呼ぶ≫が異なる。例えば、ウヴァは7・8月、ディンブラは1・2月となる。

栽培
次の条件を満たす地域が茶樹の栽培に適するとされる。

熱帯あるいは亜熱帯に属する。
年平均気温13℃以上、年降水量1500ミリ以上である。
弱酸性土壌である。
土壌の排水性が良い。
収穫期に、乾燥した日内寒暖差の激しい日が続くと香気に優れた茶葉が得られるともといわれる。また、茶樹の栽培から茶葉の収穫にかけて人手がかかるため、安くて良質な労働力が求められることも重要である。

茶樹は、病虫害や気候の変動に比較的良く耐える植物であるが、良質な茶葉を生産するためには専門の管理士の指導のもと、比較的人手のかかる作業を含む管理が必要である。

収穫
茶の収穫≪茶摘みと呼ぶ≫は、通常人手で行なう。通常鋏などは使用しない。枝の先端の芽≪芯と呼ぶ≫と、その下二枚の葉までを摘む方法≪一芯二葉摘みと呼ぶ≫が理想とされるが、実際はもう一枚下の葉まで含めて摘む方法≪一芯三葉摘み≫が一般的になっている。高級茶葉の中には一芯一葉摘みもあり、チップを多く含んでいる。